編集後記

 平成二十七年度の『燧』をお届けします。昨年の『燧』比べて薄くなったとお気づきの同窓会員の皆様も多い、と思われます。近年において同窓会東京支部の収支が赤字基調であることを踏まえて、『燧』のコストダウンを図りつつ、内容を充実させるというのが、大きな課題です。雑誌などでの一般論としては、例えば富士山のように「すそ野」が広い山(ページ数が多い雑誌)のほうが、頂上は高くなる(良質で面白い記事が多くなる)。薄い雑誌でも内容が非常に充実しているものもありますが、それは編集費(依頼原稿)に相当のお金をかけている、と見るべきでしょう。
 では、同窓会誌としては、どうすればよいのか。今年度において取り組んだのは、比較的若手の同窓会員に編集作業に加わってもらったことです。具体的には、連載特集「先輩こんにちは」において青山秀彦氏(観一23回)のインタビューと構成を加賀宇等さん(観一36回)に、巻頭のカラー写真のページの構成を昨年度東京支部総会の当番幹事として写真撮影を行った関玲二さん(観一31回)に、それぞれ担当してもらいました。従前のページと比べてどちらが良いというのではありませんが、内容的には大きな変化が見られます。その一方で、準備不足で来年度以降に持ち越した企画もあります。また、過去の『燧』も含めて試行的に電子書籍化、アーカイブ化することも、今後の課題として残っています。
 そのような課題と状況を踏まえて、会誌『燧』の編集委員として編集・執筆などの作業を協力したいと思う精神的にフレッシュな同窓会員の皆様は、ぜひ、ご一報をお願いいたします。
 今年度『燧』には、質という意味では素晴らしい記事が多数あるのですが、紙幅の関係で、それの記事・執筆者名を挙げることができません。ご多忙中にもかかわらず、快く原稿を執筆してくださった皆様に、心よりお礼を申し上げます。

   (牧潤二)